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セックス神話解体新書

セックス神話解体新書

セックス神話解体新書
小倉 千加子

定価: ¥ 630
販売価格: ¥ 630
人気ランキング: 63526位
おすすめ度:
発売日: 1995-09
発売元: 筑摩書房
発送可能時期: 通常24時間以内に発送


一見面白そうに見えるトンデモ本
 このひとの本や上野千鶴子の本には致命的な欠点があります。それは結論決め打ち、論証思い込みです。「男性はつねにやりたがっている、女性はやりたがっていない」この決め打ちがかれらの論理構成をゆがめて結論をとんでもない方向へ持っていっているのです。というより、先ほどの前提を書きたいがために本を書いている、という印象がつねにつきまといます。ほんらい、よのなかは女性と男性がなかよくして手をつないでこそうまく運営されていくものだとおもうのですが、かれらは女性と男性は対立関係にあるときめうちします。かりにどんな関係にあるとしても、当事者が満足しているのであればわたくしはそれでいいとおもうのですが、そのしあわせな関係をみとめないというかれらの姿勢にはたいへん疑問をおぼえます。
 ということで、とてもたかい評価をあたえるわけにはいきません。

面白いが「嘘」は「嘘」だし、「間違い」は「間違い」
面白くて、どんどんページを捲る指が動く。夢中になってしまう。
・・なるほど、確かにそうかもしれないが(事実面白かった)
嘘は嘘である。また間違いは間違いである。本書を読んで「フェミ
ニストに目覚める」のは構わないが、事実を偽ってはいけない。
ジョンマネーについて、性欲について、狼に育てられて子について。
今ではその全ての嘘が明らかになっている。

女性の気持ちを解放してくれるが、現実には解放できないという困った本
~おお、なつかしい。わたしは昔、この本を単行本で読んで、それがきっかけでジェンダーについて興味をもつようになったのでした。
あれから十数年、ジェンダーについていろいろ読んできて、残念ながらいまのわたしが言えるのは、「この本に書いてあるジェンダー解釈はかなり間違っている」ということです。というか、間違っている以前に、ひどすぎる、という~~のが正直なところです。
ここで提示されている男性観や女性観も深そうで浅く、読んだあとに、なにか光が見えてきそうな感じがしますが、じつはこの視点からは何も生まれません。それどころか、この本の影響を受けて、しなくていい離婚をして不幸になった女性がわたしの周りに現実にいます(離婚自体が不幸なのではなくて、彼女にとっての離婚が不幸だったと~~いう意味ですよ、もちろん)。
そういう意味で、この本はわたしにとってはかなり「トンデモ本」に近いのですが、昔この本を読んだときに感じた、ある種の「すがすがしさ」は、いまでもわたしのなかに鮮烈に残っています。読んだ女性たちが、なにか解放されたような気がしたり、この本を支持したくなる気持ちもよく分かります。それほど、女性たちの心に響い~~てくるような本がすくないのかもしれません。わたしにとっても当時は好きな本でした。
いま、わたしなりに、いまの日本社会で女性のおかれている不当なありかたに、かなり腹が立つことがあります。そして、それをなんとかしたいと思うときがあります。
わたしは女性の味方じゃないし敵でもないけれど、もしもわたしが女性を解放する運動、あるいは男性解放~~の運動に参加しようと思ったら、まずまっさきにこのジェンダー理論は捨てます。女性解放・男性解放の役に立たないからです。
いや、むしろ、このいいかげんなジェンダー論がはびこっているかぎり、かえって女性は救われないのではないか、とさえ思っています。
小倉さんや上野千鶴子さんたちがいなかったら、彼女たちがこんないいかげんな本を書かなかった~~ら、もうすこし女性性の解放は進展していたのではないか、わたしは思っています。~