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「性愛」格差論―萌えとモテの間で

「性愛」格差論―萌えとモテの間で

「性愛」格差論―萌えとモテの間で
斎藤 環
「性愛」格差論―萌えとモテの間で
定価: ¥ 735
販売価格: ¥ 735
人気ランキング: 12651位
おすすめ度:
発売日: 2006-05
発売元: 中央公論新社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送


格差論というよりもミクロ的棲み分け論。
本書ではモテは勝ち組、非モテは負け組という単純で貧しい二元論によるマクロ的格差論ではなく、腐女子、負け犬、やおい、おたくといった流行語大賞的キーワードによる性愛の実態をネタにしたユニークな社会論書。どんなにお金があっても性的に抑圧されている性的弱者は決して勝ち組ではなく、また3次元の女性と性的交渉がなくても2次元に真実の愛を求めて旅立った者は必ずしも負け組ではない。萌えや腐女子など性的趣味嗜好が細分化されヘテロでノーマルがかならずしもよいものかどうか疑問に思えるほどさまざまなトライブが存在していることを本書は示している。一説によると30歳を超えた童貞は「妖精」になり、年をとった腐女子は「貴腐人」になるらしい・・・

酒井順子株、再びストップ高!!
「負け犬の遠吠え」の続編(?)、「その人、独身?」を読んでがっくししたわたし。「負け犬」は一発打ち上げ花火だったか〜感がまんまんだったんだけど、本書で酒井株はわたし的には再びストップ高になった。

いきなり終章のハナシで恐縮だが、酒井女史、「離島に暮らすわたしたち」で今のオタク・腐女子・ニートなトレンドをさらっと、本当にさらっとまとめている。「大陸」に住んでいる自分は本当に「離島」住人より幸せなのか。幸せって何だっけ♪なBGMが読者の頭に流れ出す。

勝ち組負け組がはっきり分かれる社会がイカンと目くじらたてる人たちは実は一番「負ける」のが嫌い。単純志向回路。

でもみんなが離島にバラバラに住んでるだけで本当にいいの?そこで「性愛」が出てくるわけだ。酒井女史の最後のコメントを引き出したオタク先生・斎藤サンもすごいね。何しろ考えさせられることが多かった本。

単純二元論は聞きアキタ、な方は是非。



非主流派の恋愛観を探ってみる
 オタク化する男性と他人に頼る必要が無くなった
(=一人で生計を立てられる)女性。
皆が皆、上記の様に変化した訳ではないが、或る
意味、それらに走れば or 成れれば「他者(特に
今回の場合は異性だ)」は不要であろう。

 では何故そうなったのか?
両者の間は何処が異なったのか?
逆に共通点は無いのか?
どうやったら両者とも変われるのか?

 上記の様な疑問をオタク側の代表=斎藤氏と
女性側の代表=酒井氏が対談形式で考え、綴った
のがこの本。

 その中身は、と言えば貶すほどでは無いが
かといって褒める点もそんなに多くない。
現状認識(それも著者の主観内の話だ)と仮定
(これも著者の経験と感覚に拠る)に基づく話
なのだ。

 確かに「こういう視点・考え方もあるな」という
参考にはなるだろう。

 ただ、前述したとおり主観に拠っている為、それが
何処まで信憑性を持つか?となった時、論としては
弱いと思わざるを得ないのだ。
(特に斎藤氏は何度も「一説には〜」という枕詞で
「○○が××」と述べるのだが、その論拠となる
データは殆ど示されて無い)

 その点、酒井氏の方は「自己体験」の範疇で
話を進めるのでその見解に「地に足が着いている」
感が有り、まだ理解も出来る。

 高所大局的な視点では無く、身近な視線で
異性間交流=恋愛だ、について考えてみたい
という御仁には・・・お薦め・・・かもしれない。